米国アルコール飲料、2023年5つのトレンド

2023年 9月14日

  1. 進むプレミアム化: アルコール飲料におけるプレミアム化のトレンドはしばらく前からあったものの、コロナ禍で家にいる間、消費者は例えば様々な蒸留酒の違いついて知識を深めたり、家族と一緒に過ごす時間を非日常化して楽しむなど、その傾向はコロナ禍で顕著になった。量よりも質、大量生産よりも職人技、を好んで選ぶ消費者(特に若い成人)の増加により、この傾向はさらに強くなっている。
  2. 著名人によるブランド増加:  ここ1、2年、アルコール飲料ブランドを所有する、あるいは、支援する俳優、スポーツ選手、ミュージシャンが増えている。
  3. RTDは依然大人気:  便利な缶に入ったアルコール飲料の人気の高さは、2023年も変わらない。特に蒸留酒ベースのRTD(ready-to-drink)は、多様なフレーバーの組み合わせ、賞味期間の長さ等の点で、ワインやビールの発酵飲料よりも人気である。屋外で飲める手軽さもあるが、RTDを購入する消費者の73%は家で飲み、うち24%は、RTDを選ぶ理由として、カクテルを一から作る必要がない点を挙げている。
  4. 圧倒的に蒸留酒:  昨年の売上は前年比5.1%増の過去最高376億ドル。中でもウイスキー(同10.5%増、51億ドル)とテキーラ(同17.2%増 、31億ドル)の伸びが目覚ましい。この成長は、RTDカクテルのベースとして使用されるプレミアム蒸留酒に依る処も大きい。
  5. 子供の頃の思い出:  今日のアルコール飲料市場を引っ張るミレニアム世代が子供の頃の90年代に流行り、慣れ親しんだドリンク、フレーバー、色などを、アルコール飲料で再現したTwisted Tea Rocket Pop、 SunnyD Vodka Seltzer、Hard Mountain Dew、Mike’s Hard Freezeへの人気が集まっている。

BeverageDynamics, Sept.11, 2023

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