あるブランド売上激減が及ぼすアルミ缶への影響

2023年 8月 8日

世界最大のアルミ飲料缶製造会社であり、つまりは世界最大のビール缶供給会社でもあるボール社(米国コロラド州)は、先週、同社第2四半期の北米・中米での飲料缶売上高が、「あるメジャー・ビールブランドの崩壊」の影響で、昨年同期の17億8千万ドルから15億4千万ドルに減少したことを明らかにした。

昨年、ボール社の連結純売上高の約13%を占めていた世界最大のビール・メーカー、アンハイザー・ブッシュ・インベヴ社は、今年4月に、同社ブランドであるバド・ライトの広告においてトランスジェンダーのインフルエンサーを起用したことで、ファンの保守層から不買運動にまで発展する批判を浴び、第2四半期の収益10.5%減少を報告したばかりであった。

ボール社においては、世界各地域でも、物価高騰・高金利等による消費者の買い控えで飲料缶需要が低迷しており、世界全体で飲料缶出荷量が5%減少(ロシア事業売却の影響を除く)した。また、ボール社は、1956年から展開していた航空宇宙事業からの撤退を検討中であることを明らかにしている。

Reuters, Aug.3, 2023 / The Canmaker, Aug.4 & 5, 2023

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