米国の飲料缶販売数量、上昇の兆し
2023年 8月 1日
アルダー・メタル・パッケージング (以降、AMP) 社(ルクセンブルク)が先日の今年第2四半期報告で明らかにした世界全体での飲料缶販売数量の増加、及び、欧州での売上高/利益の増加の知らせは、昨今のアルミ飲料缶売上高低迷を憂う欧米製缶業界にとり、希望を与えるものとなった。
クラウン・ホールディングズ社(米国)、及び、シルガン社(米国/容器製造会社)がともに芳しくない四半期報告を終えての1週間後、AMP社のこの報告は、世界の主要製缶会社の年内回復もあり得ると思わせるものである。
AMP社の6月末締め3ヵ月間の世界全体における飲料缶販売数量は、前年同期比5%増を記録した。これは、同社が最近生産を開始した北米市場での前年同期比18%増に牽引されたもので、同社が製造工場三工場を構えるブラジルでの期待を下回る出荷量を相殺する形となった。
飲料缶製造業界は、新型コロナウイルス感染症拡大によるおよそ2年間にわたる外出規制の間、特に米国での、缶不足に陥るほどの食缶・飲料缶需要増で売上高が急上昇したが、その後、ここ約9ヵ月間、小売価格値上げ、原料費高騰、サプライ・チェーンの障害等で需要は減少傾向にあった。
The Canmaker, July 28, 2023