飲料缶出荷量減速で、ボール社業績低迷
2023年 5月18日
世界最大の飲料缶製造会社であるボール社(米国コロラド州)は、世界各地での飲料缶出荷量の減少に加え、ロシア事業撤退からの損失、アルミ価格及び為替相場の変動による影響もあり、今年第1四半期の包装事業の売上高、並びに、収入が前年同期比7.2%減少したことを明らかにした。
北米・中米地区、及び、南米の飲料缶部門では、出荷量がそれぞれ前年同期比4.9%減、4.1%減と落ち込んだ。しかし、2022年第3四半期のロシア市場からの撤退で最も打撃を受けたのは、欧州・中東の飲料缶事業であった。ロシアでは、ボール社は飲料缶製造工場三工場の運営に関わっていた。その一方で、今年第1四半期に、英国のKettering、及び、チェコのPilsenで新工場がそれぞれ稼働を開始しており、今後の収益増加が見込めると、ボール社はコメントしている。
また、今回発表されなかったボール社製造のアルミ・エアゾール缶、及び、アルミカップ事業については、今年第1四半期、需要増に応えて、出荷量が前年同期と比べ増加した。
The Canmaker, May 5, 2023