新たなハード・ティー・トレンド

2023年 4月25日

19世紀から紅茶事業を手掛けるリプトン(Lipton)社 (リプトンRTD飲料は、親会社のユニリーバ社とペプシコ社とのジョイントベンチャーによる)は、急成長を続ける米国の新しいアルコール飲料トレンドに乗ろうと、米国で同社初となるハード・アイスティーを発表した。

リプトン・ハード・アイスティー(Lipton Hard Iced Teas)は、アルコール含有量5%の、リプトン紅茶で作られる非炭酸フレーバー・ティー。12oz缶で販売される。

ハード・ティーのヒットを狙うのは何もリプトン社だけではない。”beyond beer”戦略を進めるモルソン・クァーズ・ベヴァレジ社、及び、コカ・コーラ社両社は、米国の9月初旬のLabor Day (労働者を称える日)ホリデーに合わせて、アルコール含有量5%、24oz缶の非炭酸ハード・ティーの発売を計画中である。このハード・ティーは、2009年にコカ・コーラ社が発売し米国・カナダで好評であったフルーツフレーバー・ブランド、ピース・ティー(Peace Tea)を利用し、市場の拡張を狙う。

ハード・セルツァーの先駆者のひとつ、White Clawブランドもまた、2021年にハード・ティーを発売している。

米国のハード・ティー市場では、2001年にボストン・ビール社が発表したTwistedティー・ブランドのオリジナル・ハード・ティーが、2021年時点では90%のシェアを占め、現在でも市場を率いるブランドである。

2021年、世界アルコール飲料市場調査会社IWSR社は、米国ハード・ティーの飲料カテゴリーが、2021年から2025年の間に、販売数量で46.4%増えると予想している。

The Canmaker, Apr.25, 2023 / Forbes, Jun.10, 2021

業界情報一覧