欧州クラフトビール、中国進出
2023年 3月 7日
スコットランドのクラフトビール醸造会社、BrewDog社は、世界最大のビール・メーカーであるアンハイザー・ブッシュ・インベヴ社傘下のバドワイザー・チャイナ(Budweiser China)社と中国にジョイント・ベンチャーを設立、今年第1四半期末までには始動し、中国での拡張を図る。
ビール消費量で世界全体の約5分の1を占める中国では、クラフトビールの人気がここ10年間で生産量10倍とうなぎのぼりであり、他の先進諸国と同様に、中国でも、消費者の好みは、馴染み深いラガーからプレミアム・ブランドへと移行している。
今回のJVでは、バドワイザー・チャイナ社が中国に持つPutianクラフト・ブリューワリー社の協力を得て、中国国内でBrewDogブランド・ビールの醸造が可能になる点で、BrewDog社にとってはメリットが大きい。消費者に鮮度の高いビールを提供できるだけでなく、欧州からの輸入に依存せず、輸送費並びに炭素排出量の削減が可能となる。
中国は、BrewDog社にとり未だわずか1%にも満たない市場ではあるが、今後、バドワイザーが持つ配送ネットワークを利用して、BrewDog社の主たる市場に成長することを目指す。
今回のJVは、BrewDog社にとっては、アジアで、アサヒビール社との提携に続く2つ目となる。BrewDog社は、モルソン・クァーズ社、ハイネケン社とも提携している。
また、BrewDog社は、2015年に中国上海に直営バーを開業しているが、2026年までに中国国内でさらにその数を増やす予定である。同社は、世界中に既に110を超えるバーを経営している。
Beverage Daily.com, Feb.21, 2023