モルソンクァーズ、大麻成分入り飲料JVを解消

2022年11月24日

米国飲料メーカーのモルソン・クァーズ・ベヴァレジ社は、2018年にカナダの大麻生産会社Hexo社とともに米国市場向けに創設した、CBD成分含有飲料に特化したジョイント・ベンチャー、Truss CBD USA社を解散することを明らかにした。

同社は、ラ・コロンブ(La Colombe)社のRTDコーヒー製品の流通・販売契約についても、来年3月末に解消する。

モルソン・クァーズ社は、数年前に、同社事業をビールに限定しない “beyond beer” 飲料開発・生産に転換し、現在では、植物由来ノン・アルコール・セルツァー、穀物ベース・ミルクを含む多岐に渡る飲料を提供している。成長が期待される新しいbeyond beer部門が将来には同社を支える主要部門となるよう、同社は、来年末までの収入10億ドル達成を目指す。

様々に異なる飲料カテゴリーに投資することで、市場で息長く成功する飲料トレンドを見極めやすくなり、良い結果が出そうもない飲料部門を即座に判断する必要があるとモルソン・クァーズ・ベヴァレジ社は述べている。

今回の大麻成分入り飲料JV解散について、モルソン・クァーズ社は、米国で大麻を合法化する州が増えつつあるものの、連邦政府による合法化がいまだに見えない状態では、これ以上の投資は困難であること、また、このようなブランド受け入れに躊躇する小売・物流業者も出てきていること、を理由に挙げている。

一方で、同社は、プレミアム・エナジードリンクZOA、蒸留酒Five Trail、缶カクテルTopo Chico Spiritedの今後の売上増には大きく期待を寄せると同時に、新たなノン・アルコール飲料の開発も進めている。

 

FOOD DIVE, Nov.22, 2022

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