マウンテンデューはボストンビールを救うか?

2022年10月27日

ボストン・ビール(Boston Beer)社は、米国でのクラフトビール人気の火付け役であり、今もって米国人に愛される旗艦ブランドのサミュエル・アダムズ生みの親として著名であるが、現在では、ハードセルツァーの先駆的ブランド、Trulyハードセルツァー、の生産会社としてより多くの人に知られているかもしれない。そんなハードセルツァーも2,3年前から米国で続いていたブームを経て最近では売上が減少しており、同社の業績も低迷している。

しかし、今、一つのブランドがボストン・ビール社に希望を与えている。

ボストン・ビール社が開発・生産に関わった、ペプシコ社所有の飲料ブランド、マウンテンデュー(米国で人気第5位のソフトドリンク)の名を冠したハードセルツァー新製品、ハード・マウンテンデュー(Hard Mtn Dew)、の米国9州に限定した試験的販売が好評だからである。

多くの大手飲料メーカーが先を争うように新製品を投入したハードセルツァー・セクターは、消費者にとりもはや新鮮味に欠ける飲料オプションとなってしまったが、マウンテンデューは、独特なフレーバーを持つソフトドリンクとして既にブランドを確立しているため、そのブランドのハード版も、他のハードセルツァーのように一時的なトレンドでは終わらないと見るアナリストも少なくない。

まもなく発表されるボストン・ビール社の今年第3四半期業績で、それが明らかになる。

 

Nasdaq, Oct.20, 2022

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