エナジードリンク、でもヘルシー

2022年10月11日

米国でのエナジードリンク売上は依然として増加している。今年8月の米国での売上は、前年比17%増、2019年夏以来56%増加している (ニールセンIQ社の調査による)。

外出規制が緩和された今、そのカフェイン量の多さゆえに、仕事の前に、あるいは、ジムに出掛ける前に、エナジードリンクを飲む消費者が減ることはない模様である。

糖分とカフェインの多さで健康に良くないと評価されることもあるエナジードリンクではあるが、他の飲料もそうであるように、最近では、ビタミンや電解質入り、あるいは、低糖質など、“ヘルシー”な要素を加味し、売上を伸ばしている。

米国ではレッドブルとモンスターが、合わせてシェア50%以上で依然圧倒的な人気を誇るエネジードリンク・ブランドであるが、3年前あたりから、“フィットネス前に摂取”、“脂肪燃焼”、“無糖”などのヘルシーなキーワードで販促に成功しているエナジードリンクCelsiusが、目覚ましい成長を遂げている。2005年にデビューしたCelsiusは、今年前半の6ヵ月間に、その6ヵ月前と比べ3倍近くの売上増を記録した。一方で、砂糖に代わる人口甘味料、及び、カフェイン量(12oz/354ml缶に200mg含有、コーヒー2杯分に相当する量)を懸念する医療関係者もいる。

いずれにせよ、「カフェに寄る時間がない」「スタバのコーヒーよりも断然安い」「少なくともCelsiusの缶には、果物の絵が描いてある(から、他ブランドよりも身体に多少は良さそう)」を理由に、Celsiusに代表される、よりヘルシーなエナジードリンクのファンは今後増えていきそうな気配である。

The Wall Street Journal, Oct.7, 2022

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