Sorry, ハードセルツァー. Hello, 缶カクテル
2022年10月 6日
コロナ禍の間、その便利さと手軽さで人気が急上昇した、缶カクテル(canned cocktail)(充填前に高級蒸留酒でミックスされたカクテル)の勢いは、しばらく続きそうである。
大手ビール・メーカー各社は、ハード・セルツァー人気が下火になりつつある今、こぞって缶カクテル市場へ参入している。
RTD(缶)カクテルは、昨年最速で売上を伸ばした蒸留酒カテゴリーの飲料である。一方で、数年前から最近まで多くの注目を浴びていたハード・セルツァーの売上は、昨年、前年比5.5%の減少を見せた。
Topo Chicoハード・セルツァーを3年前に醸造した飲料メーカー、モルソン・クァーズ社は、今回は、蒸留酒のテキーラとウォッカでブレンドした缶カクテル“Topo Chico Spirited”を開発中であり、来年米国で発売することを明らかにした。
同じく大手ビール・メーカーのハイネケンUSA社は、今夏、“Dos Equisマルガリータ”を販売開始し、また、アンハイザー・ブッシュ・インベヴ社は、蒸留酒メーカーCutwater Spirits社(米国カルフォルニア州)買収を通じ、来年3月には、“beyond beer”の一種としてカクテルを発売する。
米国蒸留酒協会(DISCUS)の最新調査では、RTDカクテルを購入する理由として、調査対象の米国消費者のうち94%が好みのフレーバーが必ず見つかるから、92%が便利であるからとそれぞれ回答し、また、82%が、ただ単純にビールよりも美味しいから、と答えたとの結果が出ている。
CNBC, Oct.3, 2022