クラフトビールは、16ozよりも12oz
2022年10月 4日
過去5年の間、16oz (約473ml) (米国では“tall boy”と呼称)缶は、米国クラフトビール業界では最も好まれる容器容量として標準サイズと認知され、スーパーでは、16oz缶の4缶パックが標準的な形態として販売されていた。
消費者が疑問すら抱くこともなかった容量16ozは、実は、最後の一滴を飲むころにはなまぬるくなっていたことに気付いていた消費者も多かった。むしろ12oz(約354ml)を望む消費者が増え始めていた。そして、2020年の新型コロナウイルス感染症拡大で事態は一変した。米国の消費者は4缶パックよりも12缶パックを選ぶようになったのである。
現在、12oz缶の12缶パックが、多くのクラフトビール・メーカーで採用され始めている。
12缶パックがメーカーに与えるもう一つの利点は、スーパーマーケット・チェーンの場合、12缶パックが、常設売り場をいまだ独占している4缶パックとは異なる場所/店舗で販売される可能性があるということである。メーカーにとっては、同じビールをより多くの場所で販促できるチャンスとなる。
他方で、敢えて今、16oz缶で販売し“差別化”を試みるクラフトビール・メーカーもある。
結局は、クラフトビールの形態も人々の好みも日々変化するもの、その時々で適応していくしかない、とあるクラフトビール・メーカーはコメントしている。
VinePair, Oct.3, 2022