ノンアルコールビールのチャンス、カタールW杯

2022年 9月20日

世界最大のアンハイザー・ブッシュ・インベヴ(ABインベヴ)社は、11月後半からスタートするFIFA(国際サッカー連盟)ワールドカップ(W杯)カタール大会にて、大会の公式ビール(バドワイザー)メーカーとして、イスラム教徒が大半を占める国におけるアルコール飲料販売及び消費に関わる厳格な規律を遵守する一方で、同社のノン・アルコール飲料の販促にも余念がない。

カタールでのアルコール飲料販売が制限されているということはつまり、同社のノン・アルコール・ビール “バドワイザー・ゼロ” を広める絶好の機会でもある、と確信するABインベヴ社は、大会開催中、アルコール飲料販売が禁止されている場所で人々がバドワイザー・ゼロを確実に目にし、入手できるよう注力している。

これに加えて、大会を世界中で視聴する何百万人もの人々を想定すれば、これほど大規模な宣伝機会は無いことも確かである。

同社は近々、無料ビールやW杯入場券等が当たる特別なQRコード付きバドワイザー・ボトルを10億本以上販売する計画である。

ABインベヴ社は、2025年までに、世界中の同社ビール販売総数量で低/ノン・アルコール・ビールが占める割合を、現在の6.63%から最低でも20%にまで引き上げることを目指している。

The Wall Street Journal, Sept.15, 2022

業界情報一覧