売れないオレンジを敢えて使用

2022年 3月 3日

米国コロラド州フォート・コリンズのクラフトビール醸造会社、ニュー・ベルジャン(New Belgium Brewing)社は、食品販売会社のインパーフェクト・フーズ(Imperfect Foods)社 (米国サンフランシスコ)と組み、新たな発想に基づく、オレンジを豊富に取り入れたビール “シトラス・レスキューIPA” を発表した。

何が新しい発想かというと、ここで使用されるオレンジが、スーパーでは“見た目が美しくない”ために引き取ってもらえない“インパーフェクト(ふぞろいな)”オレンジであるからである。両社は、このビール販売を通じて、日常生活で食品の無駄を積極的に減らしてほしいとのメッセージを託す。

シトラス·レスキューIPAを醸造するのに、ニュー·ベルジャン社は、農家で形成されるインパーフェクト·フーズ社供給網からおよそ35,000個のふぞろいで売ることのできないオレンジを入手した。

米国産食物全体の約1/3が最終的には捨てられ、その結果、航空業界よりも多くの温暖化効果ガスを排出しているとの報告すらある。

ニュー・ベルジャン社は、廃棄物削減に30年以上取り組み、その企業努力に対し、国際的な廃棄物ゼロを目指す認証制度U.S. Zero Waste Business Councilから、最高レベルのプラチナム認証を授与された。廃棄物を最低限にする食品システム構築を使命とするインパーフェクト・フーズ社とチームを組むことで、社会・経済・環境に関わる課題解決に向ける両社の姿勢を、明確に消費者に印象付けることが可能となる。

両社はまた、社会・環境に配慮した事業活動を積極的に行う企業に与えられる“認定Bコーポレーション”でもある。

Beverage Industry, Jan.19, 2022

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