もうニッチではない?低/ノン・アルコール飲料

2022年 2月 3日

英国で始まった、飲み過ぎたホリデーシーズン直後の1月1か月間はお酒を控えようというDry January。ある調査によれば、今年は、英国・米国でともに成人7人に一人が試みると答えたと言う。

このような動きに加え、昨今の健康志向、Z世代の生活習慣から考えると、低/ノン・アルコール飲料の売上は、今後、増え続ける傾向にあるのか。実際にデータは、このカテゴリーが世界の主要10市場で、2018年の78億ドルから昨年100億ドル近くと上昇したことを証明している。

ビールメーカーのコロナ社は、ビタミンDを含有するCorona Sunbrew 0.0%を、また、アンハイザー・ブッシュ・インベヴ社はインドにてノン・アルコール・エナジードリンクBeatsをそれぞれ発表している。スポーツ後に軽く飲めるノン・アルコール・ビールから、今後は、機能性を強化したノン・アルコール飲料へとカテゴリーを越えて種類が増えることが期待できそうである。

現在、問題点の一つとして挙げられるのは、低/ノン・アルコール飲料に関して統一された基準や法規制がないことである。この問題に応え、米国では最近になり、Adult Non-Alcoholic Beverage 協会(ANBA)が設立されている。

低/ノン・アルコール飲料を好んで飲む消費者の43%が、その時々に応じて、アルコール飲料と飲み分けていると言う。低/ノン・アルコール飲料しか飲まないと決めている人々は17%にしか過ぎないとの調査結果もある。

低/ノン・アルコール飲料ブランドは、これまでのように、ニッチな消費者を想定するのではなく、1年中いつでも、他の飲料カテゴリーと同様に、求められる飲料として開発・マーケティングすることが今後の成功につながるのかもしれない。

Beverage daily.com, Jan.31, 2022

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