ロシア、飲料缶需要急増

2021年12月 7日

缶ウォッカ・カクテルは、今、ロシアで、アルミ需要を急増させている飲料の一つである。

ロシアのアルミ生産大手、ルサール(Rusal)社は、飲料缶の国内需要が、前年比15%増の割合で伸びており、似たような状態が今後7年から10年近く続くと予想している。

現在のアルミ缶需要は、ビール、炭酸飲料、ミネラルウォーター、エナジードリンクで著しいが、ロシアで最近人気上昇中の果汁飲料、スパークリング・ワインでもアルミ缶の採用が見られ始めていると言う。

ルサール社生産のアルミは最終的に飲料缶製造用のコイルとして、ロシア、並びに、フィンランドに製造拠点を持つボール社、及び、これら二国に加えポーランド、ウクライナにも製造工場を持つキャンパック社へ供給される。これらの製缶会社は、今年、ロシアで70億缶以上を製造したが、うち60億缶が国内で消費されたとルサール社は報告している。そしてボール社は、2023年に戦力となる1ラインを持つ新工場建設をロシアに計画中である。

2025年までには、ロシア全体のアルミ飲料缶製造能力は51%増加するものと見られる。

これはロシアだけの話ではない。お隣のカザフスタンではまもなく稼働する飲料缶製造工場があり、そして、ウズベキスタン、ベラルーシにも新工場計画の話が持ち上がっている。

2021年、飲料缶製造向けにアルミ生産量を1万トン増やしたが、来年、その倍増やす計画であることをルサール社は明らかにしている。

The Canmaker, Dec.3, 2021

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