米国飲料、深刻な在庫切れ

2021年11月16日

米国では、消費者からの飲料需要は一貫して高まっている一方で、サプライ・チェーンの問題は収まりを見せないと、ゴールドマン・サックス(以降、GS)社は分析している。

米国コンビニエンス・ストアでの第3四半期の全飲料売上は、エナジードリンクの昨年同期比13%売上増にけん引された形で、同10%増を報告した。エナジードリンクの場合、特にモンスターやレッド・ブルなどの代表的ブランドの好調な売上に依る処が大きい。

缶サイズは、昨年同期で特徴的だった大型パック購入から、徐々に、家に持ち帰りやすい、一人飲みサイズへと移行している。

飲料カテゴリーは、2022年も引き続き全般的に売上を伸ばすとGS社は予想する。

このような飲料カテゴリーの勢いは、しかしながら、売り場での“在庫切れ”問題によりそがれているのが現状である。GS社が第3四半期に米国小売店を対象に実施した調査で、アルコール飲料について、現在の在庫切れは悪化していると答えたのは75%に達し、第2四半期よりも50%増える結果となった。

ノン・アルコール飲料に至っては、業界が直面する問題としては最大と表現する小売店があるほど事態は深刻である。在庫切れが最も顕著に認められるノン・アルコール飲料は、1.5リットル・ボトルドウォーター、モンスター・ブランド一部、コカ・コーラ・ブランド一部、ペプシコ・ゲータレード一部と報告されている。

 

CSP, Oct.29, 2021

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