飲料缶メーカー、今年の設備投資額
2021年 9月14日
世界各地における飲料缶の供給を凌ぐ需要増加で、飲料缶製造会社は能力増強に注力している。主要飲料缶メーカーの設備投資はどれほどになっているのだろうか?
今年、約9億ドルの設備投資を予想するのは、クラウン・ホールディングズ社(米国ペンシルバニア州)である。同社は2022年にも同様の額の投資を検討していると言う。
一方のボール社(米国コロラド州)は、それを上回る15億ドルと推定される。
世界の飲料缶市場を率いるこれら二社、及び、アルダー・グループ傘下のアルダー・メタル・パッケージング社(ルクセンブルク)の三社の設備投資額を合わせると、2021年だけで29億ドルを超えると予想されている。これは、コロナ禍以前の2019年(計$15億ドル)の倍近くの大きさである。(弊社業界情報2021年7月27日付、2020年12月15日付、2020年6月19日付に関連記事)
これら三社は、そのため、資本の一部売却を同時に進めている。
コロナ禍による外出規制をきっかけに、消費者の家での飲料消費増、スーパーやオンラインでの購入増つまりは輸送し易い缶飲料売上増、及び、新飲料、特にほとんど缶で販売されるハード・セルツァーの人気急上昇、を主な理由して缶飲料の需要が圧倒的に増えた。さらに、外出規制が緩和され始めた今、イベント、バー・レストランでの売上も伸びており、飲料缶の不足はいまだ深刻な問題である。
The Canmaker, Sept. 2, 2021