2024年の世界ワイン生産量、1961年以来最低
2024年12月24日
国際ぶどう・ワイン機構(OIV)によると、2024年の世界のワイン生産量は、1961年以来最も低い水準になると予測されている。
OIVが世界のワイン生産量85%を占める29カ国から収集したデータによると、世界全体の生産量は2億2700万ヘクトリットル(mhl)から2億3500万ヘクトリットルになると見込まれており、2023年比で2%の減少、過去10年間の平均からは13%の減少となる。
OIVは、2024年は2023年の再来で、さまざまな天候不順ならびに経済と市場の状況が世界各地のワイン生産量に影響を与えたと結論付けている。特に、早春の霜、豪雨、長期的な干ばつなどの極端な気象が生産量に大きな影響を与えている。
各国のワイン生産状況:
- フランス:
2023年の最大の生産国であったが、2024年の生産量は3690万ヘクトリットルで前年比23%減少、5年間の平均を16%下回る。2017年の3660万ヘクトリットルに次いで、歴史的に低い生産量となる見込み。 - イタリア:
2024年の生産量は4100万ヘクトリットルが見込まれており、これは前年から7%の増加だが、5年間の平均を13%下回る。 - スペイン:
2024年の生産量は3300万ヘクトリットル、前年比18%増加が予想されるものの、5年間の平均を4%下回る見込み。 - ハンガリー:
2024年の生産量は300万ヘクトリットルで前年比22%増加、5年間の平均を19%上回り、過去最高の生産量となる見込み。 - ギリシャ、スロベニア、クロアチア、スロバキア:
これらの国々では、2023年と比較して生産量が増加している。 - アメリカ合衆国:
2024年の生産量は2360万ヘクトリットルで前年比3%減少、5年間の平均を1%下回る。 - アルゼンチン:
2024年の生産量は1090万ヘクトリットルで2023年と比べ23%増加するものの、5年間の平均を4%下回る。 - 南アフリカ:
2024年の生産量は880万ヘクトリットルで前年比5%減少、5年間の平均を13%下回る。 - オーストラリア:
2024年の生産量は1020万ヘクトリットルで前年比5%増加する見込みだが、豪雨等の影響で5年間の平均を16%下回る。 - ニュージーランド:
主にマールボロ地域の霜害による影響で2024年の生産量は280万ヘクトリットル、前年比21%減少、5年間の平均を13%下回る見込み。
JustDrinks, December 3, 2024