カールスバーグ、ロシアから撤退

2024年12月11日

カールスバーグは、ロシアでの事業を展開していたバルティカ・ブルワリーズを売却することに合意し、これにより同社はロシアから撤退することとなった。

 

カールスバーグはウクライナ侵攻後にロシアからの撤退を決定しており、既に事業売却を進めていたが、2023年7月、ロシア政府はカールスバーグのバルティカ・ブルワリーズに対する株式を押収し、連邦財産管理局(Rosimuschestvo)の管理下とした。

同社はこの措置を「不当な乗っ取り」と呼び、ロシア事業の価値(約10億ドル)を引き当て、利益を守るための方策を講じると発表。

バルティカ・ブルワリーズとの間で結んでいたホルステン、クローネンブルグ、タボルグを含むカールスバーグ製品の製造および販売に関するライセンス契約を解除した。

これに対して、バルティカ・ブルワリーズは裁判に持ち込み、2023年12月にはカールスバーグの行動が無効であるとの判決が下された。

 

今回の取引は「経営陣による買収」とされ、バルティカ・ブルワリーズの新しい支配株主は、同社の長年の従業員2名が所有する会社となる。取引の金銭的条件は公表されていないが、カールスバーグは現金の他、バルティカ・ブルワリーズのカールスバーグ・アゼルバイジャンおよびカールスバーグ・カザフスタンの株式を譲渡される予定だ。財務面への影響等詳細は2024年の年次報告書で発表するとしている。

 

カールスバーグのCEOは、ロシアからの撤退に向けて全ての選択肢を尽くしたと述べ、この取引が従業員や株主、事業のために最良の結果であると強調した。

JustDrinks, December 3, 2024

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