クアーズライト、“穴あき”缶で著名広告賞受賞
2024年 8月28日
昨夏、当時エンゼルスに所属していた大谷翔平選手のファールが電光掲示板のビジョンを直撃し、クアーズライトの商品広告の一部が破損したが、クアーズはこのアクシデントを見事に活かし広告に利用した。
ファールボールは巨大画面上のクアーズライト缶の左上、「Coors」の「C」の上に真四角の黒い穴をあけたが、クアーズはそのわずか48時間後には同じ場所を黒く塗りつぶした広告をエンゼルスタジアムのスクリーンや屋外に展開。
また、壊れた部分が黒く塗られたクアーズライトの缶を実際に生産し、各地で限定発売した(発売されたのは缶のみで、ビールは入っていないもの)。この“四角い穴あき”缶と、その缶をフィーチャーした“Coors Light-Coors Lights Out”キャンペーンは、一夜にして拡散、世界的に知られることとなり、缶は24時間以内に完売した。
クアーズライトは大リーグにも大谷翔平選手にも一銭も支払うことなく、大リーグ公式ビールであるライバル社のバドワイザーよりも話題になったのである。
そういった点やフットワークの軽さが評価され、この広告はカンヌライオンズ2024のブランドエクスペリアンス&アクティベーション部門ゴールドやThe One ShowのOut of Home部門最優秀賞を受賞した。
Forbes Japan, August 15 , 2024