アルミ缶市場、2032年までに700億ドル超え
2024年 7月 3日
マーケットリサーチ会社IMARC Groupが発行した最新レポート『アルミ缶市場：世界的業界動向、シェア、規模、成長、機会、2024-2032年予測』によると、2023年までに世界のアルミ缶市場規模は539億米ドルに達しており、今後平均成長率2.9%／年で増加を続け、2032年までには701億米ドルに達すると予測されている。
アルミ包装業界の発展には、市場の需要、生産コスト、政府の規制、競争の激化など、いくつかの要素が影響する。
例えば、プラスチックの使用を減らし、リサイクルを奨励することを目的とした政府の規制はアルミ缶の普及を促進している。また、プラスチックやガラスといった競合する包装資材の価格上昇により、アルミ缶は消費者にとってより魅力的なものとなっている。
本報告書は、アルミ缶の世界市場を分析し、今後数年間の予測を示すとともにアルミ包装業界の発展に寄与する特徴について言及する。
- 持続可能なアルミニウム
アルミのリサイクルは非常に効率的で、品質を損なうことなく無期限に再生できるため、ボーキサイトからアルミを製造するのに必要なエネルギーを削減し、温室効果ガスの排出を削減することができる。
持続可能性と環境保護の重要性への関心がますます高まる中、アルミ缶が意識的に選択される可能性も高くなる。
- 飲料缶の優位性
世界的な飲料消費量の増加が、アルミ缶の需要を牽引する大きな要因となっている。飲料業界には、ソフトドリンクからエナジードリンク、アルコール、水まであらゆるものが含まれ、パッケージングにアルミ缶が多用されている。
アルミ缶は軽量で携帯性に優れているため、アクティブなライフスタイルを送る消費者に好まれている。また、耐食性に優れており、紫外線や酸素、その他の汚染物質から保護し、飲料の品質や鮮度を長期間維持するのに適している。
このことは、サプライチェーンが長く、気候条件が変わりやすい地域では特に重要である。
- 魅力的なデザイン
IMARCグループは報告書の中で、アルミ缶のデザインは多様性が高く、特殊コーティングやテクスチャー加工を施した再利用可能な缶のイノベーションによって、ブランドは製品の機能性だけでなく美的外観も向上させ、製品の差別化を図ることができると論じている。消費者が魅力的なデザインの高品質製品を求めている飲料分野でのプレミアム製品の傾向は、缶のデザインと印刷の革新につながっている。さらに、アルミ缶には高精細なグラフィックや詳細なデザインを印刷できるため、ブランドにとって強力なマーケティング・ツールとなり、消費者にアピールし、ブランド・アイデンティティを強化することができる。
Mundolatas, June 26, 2024