缶カクテル、ハード・セルツァー・ファンを狙う

2021年 6月 1日

今日のハード・セルツァー消費者は、明日のRTDカクテル・ファン。これは、今、RTD(ready-to-drink)カクテル・メーカーの間で一致する意見である。

米国における昨今のハード・セルツァー人気は、長い間ビール中心であった社会でビールに代わるアルコール飲料を求める人々が実に多くいることを証明した。ハード・セルツァーの大きな魅力は、アルコール飲料特有の味がしないものの、それなりに気持ちを高揚させてくれる点にあると言う。

しかし、過去10年間の伝統的ビールに対するクラフトビールの登場、続く売上増を見てもわかるように、現状を越える飲料を欲する酒好きの消費者は常に存在する。そこで登場するのが、缶カクテル。ハード・セルツァーと比べ、フレーバーが豊富で、アルコール含有量も高く、よりプレミアムな材料を使用していることが多い。

さらにバーテンダーがその場で作ったような、本格的なカクテルもある。DRNXMYTH社は、オンライン注文を受けてから果実をプレスして作る、鮮度の高い冷えた果汁を利用したカクテル・レシピで、ボトル内の2つのユニットに異なる材料を各々充填、注文から48時間以内に消費者に届ける消費者は同社独自のボトルをひねることで各ユニットから出てくる材料をミックス、シェイクしてフレッシュなカクテルを味わうことができる。

アンハイザー・ブッシュ・インベヴ社、ディアジオ社といった著名企業からクラフトビール・メーカーまで、今やビール醸造会社も、RTDカクテル、RTD蒸留酒を含めたラインナップ多様化を進めている。

Forbes, May 31, 2021

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