大人向け飲料、2021年のトレンド
2021年 1月21日
新型コロナ感染症拡大の影響は、大人向け飲料業界にまで及んだ。多くのバーやレストランの休業は、米国では、家庭でのアルコール飲料消費量を急激に増やす結果となった。
米国で“アルコール飲料のアマゾン”とも呼ばれる、アルコール飲料に特化したe-コマース・プラットフォームを提供するDrizly社が、2021年、そしてそれ以降の米国における大人向け飲料市場を形成するトレンドを挙げている:
1、 ハード・セルツァー、差別化を求め、クラフト的に:
成分、フレーバー、そして容器を含め、高級化、独自性、こだわりを強調する“クラフト”ブランドが増える。
2、メキシコ産蒸留酒、人気急上昇:
強いお酒の中ではテキーラとメスカルに注目。特にテキーラは、同社の昨年の売上で、カテゴリー内で長年の王者であったバーボンを抜いたほどの人気の高さを見せた。
3、RTD(開けてすぐに飲める)カクテル、人気続く:
4、価格帯で分岐:
昨年は、金額的にお得なブランドのまとめ買いが顕著に見られた。今後も経済的不安定さが予想されるものの、旅行やコンサート等で費やさくなった資金を高級ブランドに向ける傾向も認められ始めている。
5、ブランドの所有者、及び、ブランドが提供する価値に目を向ける
昨年6月以降、Black Lives Matter(黒人差別抗議運動)の広がりと並行して、アフリカ系アメリカ人が所有するワイン・ブランド“McBride Sisters Collection”の売上が、同社にて昨年急増した事実から、今年も、消費者は自身が支持する価値に基づく商品選択を推し進める。それゆえ、事業者側の透明性がより問われることともなる。
6、“アルコポップ”とも描写されるフレーバー・モルト飲料(FMB)からの新製品に注目
ハード・セルツァーに似て異なる飲料を求め、既に人気の高いハード・コンブチャ、ハード・レモネードのカテゴリーから、新たな飲料の急成長が予想される
7、アルコール飲料のオンライン購入は今後も続く
Forbes, Jan.13, 2021