飲み切りサイズの缶ワイン、米国で単体販売を認可

2021年 1月 5日

米国アルコール・タバコ税貿易局と米国財務省は、ワイン醸造会社及び飲料缶製造会社の要望に応え、ワインの標準充填サイズに、一人分容量の200ml、250ml、及び、355ml(12oz)を新たに加え、各々個別に販売することを認可した。

米国では、これまで、このような飲み切りサイズの缶(あるいはPETボトル)に充填しワインを販売する場合には、複数缶(本)を(通常、認可容量の1リットルになるように)まとめたマルチパックで販売するしかなかった。

調査会社ニールセン社によれば、缶ワイン、及び、缶ワインカクテルは、昨今、売上を伸ばしているアルコール飲料のひとつである。特に昨年の新型コロナ感染症拡大による外出規制で、家庭でのアルコール飲料消費量が増えたことでその売上は急増した。

現在、米国の売り場で単体販売される缶ワインの多くが容量375mlであるが、これは多くの消費者にとり多過ぎる量であり、この規制変更により、今後次第に、スリムな缶を利用した250mlサイズが主流となると見るのは、缶ワインの先駆者であるバロークス・ワインズ社(オーストラリア)である。グラスおよそ2杯分である250mlは、同社が15年費やし調査した結果に基づき出した、一人が一度に飲むのに適切とされる量である。

一方、缶ワインを専門に調査するWICリサーチ社がワイン愛好家を対象に缶ワインのサイズに関し質問したところ、回答者の43%が250mlサイズを最も好むことが明らかになっている。続いて187ml缶が36%、 375ml缶 が21%とそれぞれ支持されている。

 

The Canmaker, Jan.4, 2021

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