“最も稼ぐ米国人400人”に、飲料業界CEO二人加わる

2020年 9月15日

米国の経済誌Forbesが発表した“最も稼ぐ米国人400人”2020年版に、18人の名が今年新たに加えられた。400人に選ばれるためには最低21億ドルの資産を有している必要がある。世界経済への打撃が続くものの、彼ら400人の総資産額は昨年よりも8%増加した。

コロナ禍により、米国国内のバーやレストランが休業を余儀なくされたにも関わらず、飲料業界からは、次の二人が今年初めてランキング入りを果たした(株価は全て2020年7月24日時点で算出)

ボストン・ビール・カンパニー共同創業者兼CEO、Jim Koch氏:保有資産26億ドル         84年創業のビール・メーカー。同社最初のブランドSamuel Adamsビールで全国的に知られるようになる。12年にはハード・サイダー(シードル)、16年には現在急成長を遂げるハード・セルツァー“Truly”を発表。コロナ禍による家庭での飲料消費が増えるに伴い、同社のビール及びTrulyハード・セルツァーの売上が増加、今年1月前半から7月下旬の間に同社株価が2倍以上上昇した。

モンスター・ベヴァレジ・カンパニーCEO、Rodney Sacks氏:保有資産 25億ドル          92年にカルフォルニア州所在のハンセン・ナチュラル社を買収、01年にエナジードリンク“モンスター”ブランドを発表、12年に社名を現在の名に変更した。14年、コカ・コーラ社に同社株16.7%を約22億ドルで売却。コロナ禍で家庭での消費量が増加したことにより、1月から7月下旬の間で自社株価が約18%上昇した。

リストに新たに加わる者がいれば、消えた人もいる:飲料業界では、世界最大のビール・メーカー、アンハイザー・ブッシュ・インベヴ社株を祖父より相続した、ニューヨークシティのディスク・ジョッキー Julio Mario Santo Domingo III氏が、リストからその名を消した。ロナ禍で中国及び韓国での同社醸造工場の一時的閉鎖、それに伴う同地域での2桁のビール売上減により、4月には同社全体のビール売上が30%弱減少。その結果、2月から7月後半にかけて同社株価が28%下落し、同氏の保有資産額は14億ドルとなった。

 

Forbes, Sept.8, 2020

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