スーパーボウルにビール、と、セルツァーは欠かせない

2020年 2月 6日

百万ドル単位に及ぶコマーシャル枠ときらびやかなハーフタイム・ショーとも合わせて話題となる米国NFL王座決定戦“スーパーボウル”は、今年は2月3日に放映された。毎年、米国では、この時期だけで20億ドル以上を売り上げるアルコール飲料を米国人は消費し、この“お祭り”を楽しむ。
ニールセン・データによれば、昨年2019年、米国人は、スーパーボウル放映の2週間前から放映当日までの間、ビールに12億ドル、蒸留酒に5億6,800万ドル、ワインに6億5,200万ドルを費やした。さらに、スーパーボウルの当日には、その日だけで、ビールにさらに10億ドルが費やされた。それでもその年の売上は、前年比5%減であった。今年はさらに減少すると予測されている。
スーパーボウルにおけるアルコール飲料に関連するもう一つの要素は、昨今のラテンアメリカ系米国人の際立つ購買力である。その傾向は、特にフロリダ州、テキサス州、カルフォルニア州、ニューヨーク州で顕著であり、米国アメフト・ファンが従来消費してきた”伝統的”ビールを、輸入ビールに代えつつある。昨年の米国での輸入ビール売上は、前年比4%増で、その中でメキシコ産ビールは73%を占めた。
さて、今年のスーパーボウルについては、アルコール飲料のオンライン販売専門サイト、Drizly社が早くも統計を出している。同社サイトでは、今年のスーパーボウル当日に売り上げたビールのうち20%が、ビールのサブカテゴリーとして分類されるハード・セルツァーで占められたとのこと。スーパーボウル開催2週間前の売上と比較し18%増加した。またビールについては、この期間、Drizly社サイトで最も売れたのは、バド・ライトであり、その他、各州の地元クラフトビールであったと報告されている。

(Beverage daily.com, Feb.5, 2020)

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