注目高まるオートミルク
2020年 1月 9日
米国の個人経営/小規模コーヒーショップの間では、牛乳に代わる植物性ミルクのひとつとしてオートミルク(麦ミルク/オーツミルク)が取り入れられ、その人気が高まりを見せてからしばらく経つ。そしてついに大型コーヒーショップ・チェーンのスターバックス社も、限定的ではあるものの、ミルク(牛乳)に代わるオプションのひとつとしてオートミルクの提供を開始した。
昨日、米国の中西部の州におけるスターバックス社1,300の店舗にて、オートミルクがメニューに加わった。スターバックス社店舗では、従来の牛乳に代わるものとして、豆乳、ココナッツ、アーモンドミルクは既に提供されてきた。スターバックス社では、オートミルクは、米国でこそ今年初めての取り扱いとなるものの、欧州では2018年に提供を開始しており、豆乳にいたっては、その開始は2004年にまで遡る。
2020年は、オートミルクの飛躍の年となる、と予想する業界関係者もいる。オートミルクは、他の植物性ミルクと同様に、牛乳と比較して、生産工程で排出される二酸化炭素量を大幅に削減する、環境に優しいミルクである。この1月は、飲酒をしないDry Januaryであると同時に、Veganuary(完全採食主義者を意味するVegan/ビーガン)と1月(January)を合わせた造語で、1月の間、動物性タンパク質を一切取らないという約束)の月であり、英国で発生したこれら2つのトレンドがオートミルクの人気を促進させていることも窺える。
一方、従来の酪農業者は困難な時代を迎えている。今週、米国の老舗牛乳メーカーであるボーデン社は、米国連邦破産法11条の適用を申請した。
(Forbes, Jan.5 & 7, 2020)