米国飲料缶不足を乗り切るための方法-2
2020年 8月18日
米国のマイクロ缶充填装置製造会社は、今、同社の主要取引先である小規模クラフトビール醸造所の対応に追われている。缶充填ライン装置は一台で異なる缶サイズに対応可能かどうかの問い合わせから、海外の顧客から缶を取り寄せるようにとの要請まである。
そのような問い合わせの中でも、現在では、不足していないサイズの缶を求める傾向が顕著であると、米国コロラド州の缶充填装置供給会社のツイン・モンキーズ・キャニング社は言う。同社の装置は、幸いにも、異なる缶ハイト、缶径、缶蓋サイズの設定機能があるため、同社製充填装置を使用するクラフトビール醸造所にとっては、一時的にしろ朗報である。
米国の飲料缶需要増に応えるため、大手飲料缶製造会社による米国での生産能力増強は間もなく実現するが、それにもかかわらず、経済的に余裕のない数多くのクラフトビール醸造所にとっては、飲料缶を求める戦いはしばらく続くことが予想される。米国の業界団体である缶製造者協会(CMI)は、年内に、およそ20億缶の飲料缶を海外から調達する必要があると述べている。
コロラド州のマイクロ缶充填装置製造会社Codiクラフト・キャニング・システム社は、昨今の缶飲料の好調な売上に伴い、同社の装置売上も急速に伸びており、特に最近では、欧州及びオーストラリアからの発注が増えているとコメントしている。
マイクロ缶充填装置は、少量生産に適し、比較的安価なため、米国のクラフトビール醸造所により好んで利用されている。マイクロ充填装置は1時間につき最高100缶を処理し、移動式が多く、複数の小規模醸造所の間で一台を共有することも可能である。
The Canmaker, Aug.14, 2020