コカ・コーラ社、二酸化炭素排出量削減で、アルミ缶への移行以上にプラスチックボトル回収を
2019年11月 7日
二酸化炭素排出量削減を目指す世界最大の清涼飲料メーカー、コカ・コーラ社は、同社飲料へのプラスチックボトル使用について、アルミ缶へ完全に移行するよりもむしろ、プラスチックボトルの回収とリサイクルを推し進めることを明らかにした。
コカ・コーラ社が、競合のペプシコ社及びネスレー社と同様に、同社の人気ウォーター・ブランドで使用する容器としてプラスチックボトルからリサイクル可能なアルミ缶への移行を進めていることが最近では報道されている。(弊社業界情報2019年8月15日付に関連記事)
しかし、今回行われたあるインタビューで、米国での同社スパークリング・ウォーターを最近、缶で発表していることについて、プラスチックボトルからアルミ缶への戦略的移行を図っているわけではないことを、同社のCEOであるQuincey氏は強調した。元来、同社は、ビジネス全体においてアルミ缶に比較的に重きを置いていることを考慮すれば、今の缶への移行が、戦略上、大きな変更になる訳ではないと説明している。同社は、世界各国で今後販売するプラスチックボトル、及び、アルミ缶各々を確実に回収しリサイクルすることを2030年までに達成すべき目標として掲げている。
コカ・コーラ社は、世界の各地域の実態に応じて異なるプラスチックボトルの回収・リサイクル方法を採用している。消費者が自らボトルを返却すると、現金やクーポン等を受け取れるなどの特典を与える国もある。
長期的に見た場合には、プラスチックボトルを回収し再使用することの方が、アルミ缶移行よりもより良い対策であると、Quincey氏はコメントを添えている。
(Reuters, Nov.7, 2019)