コカ・コーラ・ブランド初のエナジードリンク、米国でようやく販売開始

2019年10月 3日

コカ・コーラ社は、来年1月中旬に、全米にて、コカ・コーラ・エナジーを販売開始する。容器は、12ozスリーク缶。フレーバーは、コカ・コーラ・エナジーとそのゼロ・シュガー版、及び、コカ・コーラ・エナジー・チェリーとそのゼロ・シュガー版の4種類。カフェイン量は、通常のコカ・コーラ缶のおよそ3~4倍。
コカ・コーラ・エナジーは今年4月にスペインとハンガリーを皮切りに、現在では日本、オーストラリアを含む25ヵ国で販売されているが、チェリー・フレーバーは新発売となる。(弊社業界情報2019年4月2日付に関連記事)
米国のエナジードリンク・カテゴリーは、9月24日締めの52週の期間、前年同期比11.2%売上増からもわかるように、現在、コカ・コーラの名が無い中で、爆発的な成長を続けている飲料カテゴリーである。これまでコカ・コーラ社は、同社が約17%の株を所有するモンスター・ベヴァレジ社のブランド、モンスター・エナジーを通じてのみ、このカテゴリーに関わっている。
コカ・コーラ社が目指すのは“グローバル・ベヴァレジ・カンパニー”であり、それは、アイスティー、ジュース、ウォーター、コーヒー、スムージーをブランドに持ちながらも、コカ・コーラ(コーク)・ブランドを中核とするビジネスである。その中核がここ数年、低迷を続けている。現時点で米国を除く海外で販売されているコカ・コーラ・エナジーとコカ・コーラ・プラス・コーヒーは、消費者 - 特に若い世代 - をコーク・ブランドから離さないために増やされた選択肢である。中核ブランドを再活性化するというこの戦略は、今の所、功を奏しているように思われる。
エナジードリンク・カテゴリーは、いまだ、カロリーが高めの製品が中心(約80%)であるため、ゼロ・カロリーの投入は今後カテゴリーの更なる成長を率いるものになるとコカ・コーラ社は見ている。

(Business Insider / CNN Business / The Canmaker, Oct.1, 2019)

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