飲料売上増加続く、米国コンビニエンス・ストアにて
2019年 9月26日
米国のコンビニエンス・ストア (以降、コンビニ) は、2018年、前年を上回る売上を記録し、全米コンビニ総売上が前年比8.9%増の6,543億ドルとなったことを、コンビニ全米協会(NACS)は発表した。16年連続の売上増となる。
この数字に大きく貢献しているのは、炭酸ソフトドリンク、エナジードリンク、ウォーター、スポーツドリンク、果汁飲料、ティーを含む飲料の売上増で、前年比15.2%増を果たした。
米国コンビニで売上を伸ばす飲料については、次の特徴が挙げられている:
“衝動買い”: 飲料を購入した消費者の65%が、コンビニに寄るまでは飲料購入を計画していなかったと答えている。
“効率の良さ”: 効率性は、今日の社会では最優先事項であり、コンビニは、常に変化する消費者に豊富な選択肢と求めやすさを提供している。
“購入後即座に消費可能”: コンビニが提供する最も優れた機能は、“購入後即座に消費可能”であることだと、NACSはコメントする。実際、米国コンビニで購入した商品の83%が、1時間以内に消費されると言う。米国消費者のほとんどが、コンビニを、即座に消費するためのテイクアウト用飲料を購入する場所と位置付けている。RTDコーヒーならびにエナジードリンクが、コンビニで売り上げる確率の高い典型的な飲料カテゴリーである。
米国コンビニも時代とともに変化を遂げている。少し前まで、タバコ、スナック、キャンディ、砂糖入り清涼飲料など健康とはほど遠い品物をそろえる店と定義付けられていたコンビニは、今や、コンビニにとり特に貴重な消費者であるミレニアル/Z世代に合わせ、身体に良い、高鮮度の食品・飲料を取り扱う店として再定義を図りつつある。さらには、より多くのインターネット世代が消費者となる将来に向け、これまでの利便性だけでなく、同じ製品を売るにしても、他社と差別化を図れる、新しい“体験”を提供することが重要であるとNACSは提案している。
(Beverage Industry, Sept.25, 2019)