容器にスマホをかざして情報取得
2019年 8月 6日
ワイン醸造所Boen社は、消費者がワイン購入を決める前に、ワインボトルのキャップにスマホをかざして、そのワインの詳細情報を入手することを奨励している。
米国カルフォルニア州ナパ・バレーを拠点とするBoen社が最近開始した“tap the cap” (スマホをキャップにかざそう) は、NFC (近距離無線通信) 技術を利用して、具体的な食事とのペアリング、ワイナリー・ツアー等の情報を紹介するというもので、売り場にて消費者の関心を惹く試みの一つとして同社は活用している。イタリアのキャップ・メーカーGualaクロージャー社によるNFC内蔵のアルミ製キャップ“e-WAK”の採用により実現した。
一方、tap the capのもう一人の仕掛け人は、モノのインターネット(IoT)に容器をつなげ、現在ではNFCを活用した販売戦略を得意とするSharpEnd社(英国)である。同社は、2015年に初めてNFCをビンのタグ(札)に付けるという形でAbsolut ウォッカ販売を実施し、そのタグを通じ、購入者へクーポンやVIPチケット、あるいは消費者アンケートなどを提供した。また、欧州各国を巻き込むあるリサイクル・プロジェクトでは、より多くの人々を積極的な容器リサイクリングに導くために、最も近い容器回収場所の情報を消費者が取得できる、NFC技術を利用したアプリを開発した。
SharpEnd社は、Malibu ラム・ブランド、エスティ・ローダー社、ネスレー社、ペプシコ社向けのマーケティングを手掛けた実績も持つ。
(MarketingDaily, Aug.2, 2019 / SharpEnd website)