世界で最も購入される日用消費財ブランド
2019年 5月28日
市場調査会社カンター・グループ(英国)が、その年に世界で最も購入された、比較的短期間で消費される日用消費財(Fast Moving Consumer Goods=FMCG)ブランド の2018年ランキングを報告し、7年間連続でコカ・コーラが1位の座を獲得したことを報告した。その他トップ10入りした飲料ブランドは、6位のペプシコ、10位のネスカフェである。
砂糖入り炭酸飲料の売上“落ち込み”がここ数年報告されているにも関わらず、コカ・コーラ・ブランドは、2018年、7%の売上減を見せた同ブランドの最大市場であるメキシコを除いた世界の全ての地域で伸長した。
コカ・コーラ・ブランドを選ぶ消費者層は、フランス、スペイン及び英国では35歳以下の若い世代が中心である一方、メキシコではそれよりも年齢の高い消費者層に人気が高い。今回調査の対象となった世界9市場を全て合わせると、コカ・コーラ・ブランドを日常的に選択する35歳以下の消費者は全体の1/4以下を占めるにすぎないが、50歳以上ではほぼ40%となる。
消費者がコーク・ゼロに移行しているため、オリジナル・コカ・コーラは販売数量で30%減少した。その傾向は、特に英国と中国で顕著である。
昨今の特徴のひとつは、OOH(Out of Home)(外出先での)購入で、コカ・コーラやペプシ・ブランドのような砂糖入り炭酸飲料ブランドの成功の要因の一つである。なぜならば、消費者は、外出先では、健康を考慮して選択するよりも衝動買いをする傾向が強くなるからである。OOHは、飲料・スナックの購入においては全体の41%を占める。中国、ブラジル、フランス、インドネシア、メキシコ、ポルトガル、台湾及び英国でこの傾向が強い。
また、eコマースの影響も忘れてはならない。特に、中国、韓国、台湾、フランス及び英国では、eコマースでの売上増加が目覚ましいと報告されている。
(Beverage daily.com, May 23, 2019)