米国クラフトビール、続く成長
2019年 4月 9日
今やクラフトビールは、レストランや酒類販売店だけでなく、スタジアム、機内、ガソリンスタンド併設小売店も含め米国内どこででも入手することができる。はたして、クラフトビールは、いずれ米国ビール市場を完全に独占するのか。あるいは、この“バブル”はいつはじけてもおかしくないのか。米国クラフトビール醸造所の業界団体、ブリューワーズ協会が先週発表したデータによると、その答えは、どちらでもないようである。
昨年、米国のビール全体の生産量が前年比1%減少した一方で、クラフトビールの生産量は同4%増加した。
それでも、米国で売り上げるビール全体で、クラフトビールのシェアはまだ13%に過ぎない。大半が、ミラークァーズ社やアンハイザーブッシュ・インベヴ社等の巨大企業により醸造されるビール、あるいはメキシコ、欧州、アジアからの輸入ビールにより占められている。
今年に入り、米国のクラフトビール醸造所は7,346を数えた。2018年、廃業に追い込まれたクラフトビール醸造所は200以上あったが、同じ年、1,000以上の醸造所が開業した。
確かに、全国的に名が知れ渡り、メジャーなビールメーカーと互角に戦えるシエラ・ネバダ社やニュー・ベルジャン社のようなクラフトビール醸造所が、今後、出現するとは思えないが、地元の小さなスペースでビールだけを販売する醸造所併設パブ開業の余地は米国にはまだ十分にある。
クラフトビール醸造所は、昨年、前年よりも11%多い約16,500人の雇用を創出した。
(The Takeout, Apr.3, 2019)