包装用ラベルでできること

2018年10月16日

今夏、特に欧米で顕著となった使い捨てストロー使用禁止のトレンドは、スターバックス社、マクドナルド社、ディズニー社 (弊社業界情報2018年6月5日付に関連記事) などの著名大企業を動かして注目されている。
生産されるプラスチック材のうちおよそ40%が、包装である。ストローは、世界の海洋を汚染するプラスチック・ゴミ全体の4%を占めるに過ぎない。しかし、食品・飲料チェーン、自治体、イベント開催地などは、環境保護の目的で、今年、プラスチック製ストロー使用禁止の方向に向かい始めた。企業によるこのような動きに、環境団体は、ただトレンドを追うだけでは十分ではないと批判する。包装の最小限化、並びに、リサイクル可能な紙やエネルギー効率の高いインキなどの環境に優しい材料の積極的利用で、ストロー禁止以上のサステナビリティになり得ると、ラベル製造会社のフロンティア・ラベル社 (米国) はコメントしている。例えば、包装用ラベルだけでも、ストーンペーパー (森林伐採を一切しない、製造時に水を使用しない、無機鉱物粉末を原料とする紙) の利用、白黒に限ったデザイン、インキ効率の高いロゴ作成で、より環境に優しいものとなる。
化粧品・バス用品メーカーのLUSH社(イギリス)は、最小限のエコ包装で多くの消費者の支持を得る。飲料業界では、ウォーター製品を販売するBoxed Water 社(米国) が、最小限のインキ使用によるシンプルなデザインや、平らな状態で積み重ねて充填工場まで輸送することで炭素排出量を抑制する紙製ボックス・タイプ包装で、高いサステナビリティを貫いている。
環境に優しい包装材を使用する上に、ラベルに使用するインキにも着目し、インキによる汚染を最小限に抑えるデザインを採用することもまた、より環境に負担をかけない包装製造において重要であると、フロンティア・ラベル社は指摘している。

(Bevarege daily.com, Oct.16, 2018)

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