コカ・コーラ社、昨年世界各国で発表した新製品の総数は500に
2018年 8月30日
コカ・コーラ社(The Coca-Cola Company)の最高経営責任者として昨年就任したクインシー氏の指揮下、新製品の商品化が従来よりも短い時間で実現し、昨年、同社海外拠点で発表された新製品を全て合わせるとその数は、実に、前年よりも25%多い500以上にのぼった。
同社の各海外拠点が、担当市場で昨年発表した新製品の一部は下記の通り:
メキシコ:マンゴのかたまり入りチャンキー・マンゴ・ジュース、ロシア:キュウリ・フレーバー・スプライト、ブラジル:乳清シェイク、中国:ゴマ& クルミ飲料、フランス及びベルギー:ソルティー・レモン・トニック・ウォーター。そして、長い間、他のどの同社海外拠点よりも迅速・頻繁に新製品を発表し続ける唯一の市場、日本では、昨年から今年にかけ、機能性を加えたカロリーゼロのトクホ、スプライトエクストラ、及び、九州限定のレモンサワー檸檬堂が発表されている。
これらの製品拡張が、昨今の同社全体の販売数量増加に大きく貢献した。
同社の新戦略は、このような各地域で成功した優秀な新製品を、多少の調整を加えて他の海外市場へもたらそうというものである。例えば、昨秋、オーストラリアで発表された“コカ・コーラ・プラス・コーヒー”を、ベトナム及びトルコ市場で販売するために調整を施した。同様に、アルゼンチン発のAdeZビーガン・スムージー・ブランドに新たなブレンドを加えて、今年、欧州・英国へ、また、インドのカフェイン多めのThums Upコーラをバングラデシュヘと、ローカルな新製品の世界への拡張を図る。
一方で、コカ・コーラ社は、3年間期待通りの売上に至らなかった製品を “ゾンビ”として、3ヵ月毎に社内での公開を始めている。2006年に欧州と北米でデビューしたコーヒー・フレーバー・ソーダ“Blak”は、売上が振るわず、翌年、米国で販売を打ち切り、また、“コカ・コーラ・ライフ” (弊社業界情報2014年6月24日付に関連記事)は、昨年、英国市場での販売を中止した。同社の中東及び北アフリカ拠点では、今年末までに合計125製品を排除する予定である。
(The Wall Street Journal, Aug. 23, 2018)