米国ビールメーカーの大麻事業参入続く
2018年 8月 2日
全米販売数量第二位(2017年時点)のビール・メーカー、ミラークァーズ社を傘下に持つ、世界第三位(2016年時点)規模のモルソン・クァーズ社(米国コロラド州デンバー)は、大麻(マリファナ)を含有するノン・アルコール飲料の製造・販売で、カナダの大麻生産会社と提携することを、昨日、明らかにした。
モルソン・クァーズ社は、カナダで医療用大麻生産事業を手掛けるHydropothecary社とのジョイント・ベンチャーで、株57.5%を所有する最大株主となる。
モルソン・クァーズ社の競合相手である、米国国内販売数量第三位(2017年時点)の、コロナ・ビール等を供給するコンスタレーション・ブランズ社は、昨年、大麻生産会社キャノピー・グロウス社の最大株主となっており(弊社業界情報2017年10月31日付に関連記事)、マリファナを煎じた飲料の生産・販売を計画していることを発表していた。
カナダでは、今年6月中旬に、娯楽目的で使用する大麻を合法化する法案が上院を通過しており、10月17日に施行を迎える。
米国ビール・メーカーの大麻生産会社との提携は、米国で低迷するビール売上に対する保険とも見られる。米国では、複数の州で娯楽目的の大麻を合法化しているが、その後、それらの州の一部で、アルコール飲料の売上が、最大で20% 落ちたことが報告されている。
(AFP, Aug.2, 2018)