紅茶文化だけでは、コーヒー・チェーンには勝てず、英国
2018年 7月 5日
英国にて、自宅外(外出先)で飲むティーの売上は、2018年、前年比10.3%増を見込んでいるが、同様のコーヒーには大きな後れをとっていると、ある調査会社は報告している。
Costaコーヒーは、英国最大のコーヒー・チェーンで、英国内で2,000以上の店舗を持つ。一方、ティーを好む国として知られる英国において、Costaコーヒーほど知られる “国家的” ティー・チェーンが存在しない。実際、Costaコーヒーが、英国では、外出先で飲むティー市場も独占している。家庭で作ろうと思えば10ペンスほどで作れるティーを、わざわざ外でお金を払って飲む気にはなれないというのが英国人の本音でもあるようだ。
そのため、このようなティー市場を英国で活気づけるものとして、ブラックティーではなく、フルーツ、ハーブ、グリーンのティーが注目されている。実際、ティー・メーカーの58%が、過去3年の間に、“スペシャルティー” ティーをブランドに加えている。昨今の消費者の健康志向が、この傾向に拍車をかけており、中でも、抹茶、コンブチャ、その他機能性の高いティー・フレーバーが世界のティー市場をけん引している。
もう一つ、英国のティーで興味深い点は、英国は、米国に比べ、アイスティーの需要が低いことである。つまり、英国では、アイスティーの今後の拡張に期待できる。米国のアイスティー市場では、最近、スパークリング、炭酸、ローカロリー、シュガーフリーのスペシャルティ・オプションが多く発表され、RTDコーヒーや清涼飲料と競合するほどの存在となっている。
(Beverage daily.com, July 2, 2018)