英国で最後のスチール飲料缶生産ライン、アルミ缶生産へ

2018年 6月28日

現在、開催中のロシアFIFAワールドカップ用に 330ml ペプシ・マックスの印刷・生産に取り組んでいる製缶会社アルダー・グループは、英国ラグビーにある同社工場のライン変更工事を終えたばかりである。
昨年2月に発表されたこのライン変更工事は、スチール飲料缶からアルミ飲料缶の生産に対応するためのもの (弊社業界情報2017年4月4日付に関連記事) で、2ラインで年間およそ20億缶の生産能力を有する。特筆すべきは、この工事完了により、英国の飲料缶は今後全てアルミ缶になることである。
ラグビー工場は、1989年、アルミ缶生産工場としてSchmallbach-Lubecca社により建設され、その後1996年、当時の所有者コンチネンタル・キャン・ヨーロッパ社によりスチール缶生産に変更された。2003年、ボール・パッケージング・ヨーロッパ社の所有を経て、2016年、ボール社のレクサム社買収に伴う資産一部売却により、その経営権はアルダー・グループに移り、今に至っている。
飲料缶のスチールからアルミの変更は、欧州全体の傾向であり、クラウン・ホールディングズ社もまた、スペインにある同社二工場をアルミ飲料缶生産ラインへ変更することを検討中である (弊社業界情報2017年2月20日付に関連記事)。

(The Canmaker, Jun.19, 2018)

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