飲料への砂糖税、英国で施行
2018年 4月10日
今月6日、児童の肥満対策の一環として、英国政府は、市販される高糖度の清涼飲料水、及び、アルコール含有量(ABV)1.2%以下のアルコール飲料を対象に課税する法律の施行を開始した。
英国の児童の3分の1が、小学校卒業時には、肥満あるいは太り過ぎと診断されると報告されている。
清涼飲料へのいわゆる “砂糖税” 施行計画は、2016年3月に飲料メーカーに告知されており、既に飲料メーカーの50%以上が、砂糖の量低減に努めていた。
具体的には、100mlにつき8gの砂糖を含有する飲料に対しては1リットルにつき0.24ポンド、砂糖含有量5g以上8gの場合には1リットルにつき0.18ポンドがそれぞれ飲料メーカーに課税される。英国で最も売れている清涼飲料、コカ・コーラ・クラシックの場合、100mlにつき10g以上の砂糖を含有していると見られ、その場合には課税対象となる。しかし、コカ・コーラ社を含む多くの飲料メーカーは既に砂糖含有量を抑えるレシピに変更しており、事実、2013年以降、この問題に取り組んできたメーカーは、清涼飲料の砂糖含有量約19%削減を実現している。そのため、初年度の砂糖税による税収入は、当初予定されていた5億2,000万ポンドから2億4,000万ポンドにまで下がる見込みである。
この税収入は、英国内の学校の運動施設の建設・最新化や、児童のための健康的な朝食メニュー実施に直接向けられる予定である。
(DBR, Apr.9, 2018 / The Canmaker, Apr.6, 2018)