低迷する米国ビール、豊富な種類そろえ、どの機会にも対応するビール目指す
2018年 4月 5日
成熟期を迎えている米国ビール市場が立ち向かう困難は多い:他のアルコール飲料との競争、アルコール飲料消費量そのものの減少傾向、そして長年人気であった、ビールが主役となる場面の減少。
しかし、アンハイザー・ブッシュ・インベヴ (ABI) 社は、このような変化に対応し、前進を促す製品として、フレーバー・ビール、ノンアルコール・ビール、そしてプレミア・ビールを挙げている (弊社業界情報2018年2月20日付に関連記事)。
例えば、ABI 社は、ビールを飲む場面/機会を従来より広げることで、他のアルコール飲料にも対抗する、特徴ある新製品を提供している:
ラム・フレーバーのCubanisto:夜、クラブなどで特に人気の高い蒸留酒に対抗するビールとして。
Leffe:食事とのペアリングのビールとして。
Brahma、及び、Prohibition(Budweiser):ノン・アルコール・ビールとして。
ビール市場の変化に伴い、ビールを飲む機会/場所が、従来の男性が社交の目的で独占的存在であったバーから、男女ともに食事とともに味わう家などへと変化している。近年人気の高まっているフレーバー・ビールはこの変化に対応する新しいビールのひとつと言える。
このような変化に対応した結果、前述のCubanistoの売上は、前年比40%増、同じくLeffeは、フランスで人気第1位のビールブランドとして認知されるようになった。また、ノン・アルコール・ビールについては、2025年までに世界のビール全体の20%を占めるほどになるとABI 社は予測している。
もちろん、ABI 社は、長年中核であるブランド(バドワイザー、バドライト)を見捨てる訳ではない。同社は、この種の古くからあるブランドを、イージードリンキング・ラガーとクラシック・ラガーとに区別し、あらゆる場面に柔軟に受け入れられ易くし、その位置付けを明確にする。
(Bevarege daily.com, Mar.16, 2018)