ボトルドウォーター需要、中国低迷の一方で、他の新興市場が急上昇
2018年 3月29日
消費者が特別で高級感ある商品を求める傾向が強くなるに伴い、中国でのボトルドウォーター市場は、ここ10年の間に急速に成長したと、市場調査会社ミンテル社は報告している。
中国人一人当たりの年間ウォーター消費量は、2007年の5リットルから2017年には20リットルと4倍増加した。しかし、その売上の勢いも、2017年には弱まった感がある。
飽和状態になりつつある中国ボトルドウォーター市場で、各メーカーが商品の差別化に苦労する一方で、20~49歳の消費者は、依然、新製品に関心を持っており、最近では、フレーバーの無いスパークリング・ウォーターを飲む人々が、その世代で2015年の29%から50%近くに増えているのも、その一つの傾向と見られる。
世界最大のボトルドウォーター市場は、米国(2017年に390億リットル)で、それに続くのが、メキシコ(同287億リットル)、中国(同270億リットル)、インドネシア(同160億リットル)、ドイツ (同120億リットル)である。しかしながら、ボトルドウォーター・メーカーが今最も注目するのは、インドに代表される新興市場である。インドは、2016年から1年間で19%も需要を伸ばし、他の成熟市場のペースを圧倒している。現在、急成長を遂げる市場は、インドに加え、インドネシア(前年比13.2%増)、ベトナム(同11%増)、フィリピン (同10.6%増)、韓国(同9.9%増)である。
この成長を支えるのは、前述の市場の消費者に特徴的に見られる、“プレミアムな”ものを得るためには、多少高い価格であっても支払うことをいとわないという考え方にあると、ミンテル社はコメントしている。
(Bevarege daily.com, Mar.29, 2018)