ビール需要増が続くメキシコで、環境に優しい醸造工場始動
2018年 3月 1日
ビールメーカーのハイネケン社(オランダ)の5億ドルを投じた醸造工場が、メキシコ・チワワ州メオキにて始動した。
年間600万ヘクトリットルの生産能力を持つメオキ工場は、テカテ、ドセキス、ハイネケンのブランドを中心に生産する。
このメキシコ新工場の最大の特徴は、資源を消費する社会から資源を循環させる社会に移行すべきと唱える、今、世界で注目される概念、“サーキュラー・エコノミー”に基づいて構築されている点にある。再生エネルギーと効率的な水の利用に主眼を置くもので、例えば、醸造工場の窓には太陽電池をはめ込み、工場で使用される電気の約12%を生み出す。残りの電気は、風力発電から得る。また、水については、廃水処理施設を備えることで、ボイラーではバイオガスの使用を可能にし、また、廃水処理した水を、その他の施設の清掃や緑地維持の目的で再利用する。ハイネケン社は、2020年までに達成すべき目標として、ビール1リットルの醸造につき水2リットルしか使用しないことを掲げる(現在の世界平均はビール1リットルにつき3.6リットルの水を使用)。
先進国でビール出荷量が低迷する中、メキシコのビール市場は、現在、4年連続で成長している。2017年には、同社のハイネケン及びドセキス・ブランドは、メキシコで前年比2桁の売上増を記録した。
ハイネケン社にとり、このメオキ工場はメキシコ国内で7番目の醸造工場となる。
(FOODBEV MEDIA, Feb.28, 2018 / Beverage daily.com, Feb.28, 2018)