米国清涼飲料、消費量が減少しても缶は増加

2018年 1月25日

2017年第4四半期、米国及びカナダにおける飲料缶消費量は前年同期比1.2%減少し、年間を通じ、同様の減少傾向を示すかたちとなった。
昨年1年間で、北米市場における飲料缶出荷量は、前年比0.9%減の934億7,000缶となった。ビール缶の需要が最も減り前年比3.8%であった一方で、清涼飲料缶の出荷量は、前年比1%増加した。
ビール缶では、世界で知名度の高い、いわゆる“ビッグ・ビール”ブランドの需要減が深刻である。クラフトビールは依然として米国では需要があるものの、その増加率は、市場の成熟化と消費者の蒸留酒などへの移行に伴い、減速傾向にあることも確かだ。
これまで米国市場で首位の座にあった炭酸飲料は、昨年ついに、ボトルドウォーターにその座を譲った。炭酸飲料を中心に清涼飲料の消費量が減少し続けているにも関わらず、清涼飲料セクターからの缶需要が増加しているのはなぜか。
これは、小さめのサイズの缶に代表される特殊缶の成長に伴い、ビンあるいはプラスチック製ボトルと比べて、缶への移行が増えていることによるものと、業界アナリストは説明する。コカ・コーラ社ブランドのダイエット・コークが、最近、その容器を従来の缶から、小さめのサイズで細身タイプの缶に変更したのはその一例と言える(弊社業界情報2018年1月11日付に関連情報)。
北米飲料缶市場では、ボール社が48%と最大シェアを維持する。それに続くのが、クラウン・ホールディングズ社の18%、アルダー社15%、メタル・コンテナー社15%、ロッキー・マウンテン・コンテナー社 (ボール社とミラークァーズ社のJV) 4%である。

(The Canmaker, Jan.22, 2018)

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