米国展示会で見られた これからの飲料

2017年 9月21日

先週、米国メリーランド州バルティモアで開催された、自然食品業界展示会 EXPO EASTでは、今後市場を賑わす可能性が大いにある飲料カテゴリーの最新開発を目にすることができる。
① 最近特に目立つ飲料の開発のひとつが、ナッツや植物をベースとする牛乳代替品である。
ミルクのベースになるものとして、アーモンド、ヘーゼルナッツ、マカデミア・ナッツの他に、カシュー、ココナッツ、全粒粉などその範囲をさらに広げるとともに、甘味をなくしたミルクの紹介も目立った。また、そのような代替ミルクに、チョコレート、オレンジクリーム、抹茶などのフレーバーを加えた製品も増えている。
② 米国で今やRTDコーヒー製品のシェアを独占するコールドブリュー・コーヒー・カテゴリーでは、これまでにないフレーバーや醸造技術で差別化を図る開発が進められている。スパークリング、及びフルーツ・フレーバーもその一例である。元々酸味の少ないコールドブリューに酸味フレーバーとしてジンジャーを加えたり、レモネード、ブラッドオレンジなどの新しいフレーバーを加えた製品が紹介されている。
③ 米国でのここ数年のココナッツ・ウォーターの成功が、植物ベース・ウォーターのカテゴリーを進展させているのも、この展示会でうかがえる。最近成長を遂げているメープル・ウォーター、バーチ・ウォーターと差別化を図るのは、アロエを使用したデトックスウォーターであり、また、前出の飲料と同様に、ラズベリー・レモネード、キゥイ・ウォーターメロン、オレンジ・アプリコットなどのフレーバーである。
④ 腸内環境を整える菌や微生物を含むプロバイオティックスは、他の飲料カテゴリーでも使用が目立つ機能であるが、それ独自の飲料カテゴリーとして、様々なフレーバー、及び炭酸を加えた製品が、この展示会で紹介されている。
⑤ そして、展示会で長きに渡り常に注目されるカテゴリーが、美容・健康への効果が大きいと言われる発酵飲料、コンブチャである。その多様性を利用した飲料製品は既に多岐にわたる。

(BEVNET, Sept.18, 2017)

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