ビールは、地元で、そして、醸造所内で
2017年 8月10日
米国のクラフトビール市場は、生産量では、今年6月までの前半で昨年同期比5%増を見せ、昨年の8%増の勢いほどではないものの、醸造会社の数は昨年同期比906社増やしており、成長しつつも成熟市場の傾向をより強く見せつつある。
一方、昨今注目すべきトレンドとしては、年間生産量15,000バレル以下のマイクロブリューワリーの成長が著しいことである。クラフトビール醸造所の中でも特に小規模のこのようなマイクロブリューワリーの成長は、特にカルフォルニア州で顕著に見られる。
カルフォルニア州は、米国全体で見たクラフトビールの売上高で見ると、全国平均と変わるものではないが、州内での売上に焦点を当てると、マイクロブリューワリー醸造のビールが、同州のクラフトビール売上全体の68.5%を占めており、これは前年同期比10%増に近い数字である。
カルフォルニア州のマイクロブリューワリー及びブリューパブ(レストラン併設の醸造所)は、昨年よりも生産量を増やしており、そのうち4%のみが輸出され、残りは全て州内で売り上げている。
そこには、カルフォルニア州産のものを売るという彼らの考え方があり、ビールを味わう楽しみの一環として醸造所訪問があるという消費者の傾向が見られる。それゆえ、醸造所内・ブリューパブ内でのビール売上の重要性は今後さらに増すものと思われる。
(Beverage daily.com, Aug.9, 2017)