クラフトビール、アルミ缶の使用進む
2017年 7月18日
米国ではクラフトビールの成長に伴い、アルミ缶は、最適なビール容器としてますます認知されるようになっている。
昨年のクラフトビールの米国での売上高は、過去最高となる235億ドルに達し、米国ビール市場全体の22%を占めるに至った。それと比例して、クラフトビール・メーカー自身が、これまでの個人的な哲学的運営から、ビジネスモデルを採用する本格的な経営に取り組むようになってきた。ほんの2年前、小規模醸造会社の多くが、大手ビールメーカー、いわゆる“ビッグビール” とアルミ缶は同一のイメージでとらえ、クラフトビール業界にとっては両方とも“悪”と見なしていた。今でもビッグビールの影響を恐れることには変わりないが、アルミ缶については、遠く離れた地域への架け橋として積極的に受け入れるようになっている。
アルミ缶は、輸送費を軽減し、より多くの地域への配送を可能にする。それは米国内にとどまらず、アジア、アフリカ、欧州など世界の国々におよぶ。クラフトビールの輸出は、昨年、前年比4.4%増の465,000バレルに上り、米国クラフトビール業界の総生産量を2,400万バレルにまで引き上げる結果となった。
確かに缶充填ライン等の確保は、多くのクラフトビール・メーカーにとっては難しい。しかしながら、自宅から離れて過ごすことがますます多くなり、自分の好みのビールを持ち歩きたいと願う消費者が増えている今の世界では、売上を伸ばすことが目標である限り、タップやビンでビールを販売するだけではもはや十分ではない。
(The Canmaker, July 5, 2017)