メジャー・コーヒーハウス・チェーンが、ナイトロ(ニトロ)市場を後押し
2017年 6月20日
米国のコーヒー市場でトレンドを作る最速の方法は、スターバックス社がそれに関わることである…と業界では言われている。ちょうど一年前、スターバックス社(米国シアトル)が、全米に散らばる800店舗で、窒素を注入したナイトロ・コールドブリュー・コーヒーを発表した時、それは、それ以前の数年間、コーヒー愛好家たちから始まり人気が徐々に上昇してきたナイトロ・コールドブリューが全国的に認められたことを意味した。昨月には、ダンキン・ドーナツ社が限定市場にてテスト販売を開始したことにより、さらにその地位は約束されたことになる。
缶とドラフト両方でナイトロ・コールドブリューを提供するニューヨーク州ブルックリンのRISEブリューイング社は、スターバックス社の発売以降、売上が上昇していると言う。Bona Fide クラフト・ドラフト社は、2015年にコーヒーに窒素を注入する独自の工程を開発し、現在では、食品・飲料小売店に向けて、店頭でのターンキー・サービスを通じ、製品、装置メンテナンス、カップを提供している。
ナイトロはフレーバーに変化を与えるものではないが、通常のコーヒーと異なり、ナイトロでは砂糖を加える必要を感じないという消費者が多く、糖分摂取を控えたい人には特にアピールするという。
ナイトロ・コールドブリューが、コーヒー市場でここまで話題になると、他の飲料への波及の可能性を考えるのも自然である。昨年、ナイトロ・コールドブリュー“マッチャ”グリーンティー、そして、コールドブリュー・チャイが、それぞれ缶で発表された。ナイトロの次の行く先は、ティーなのかもしれない。
(BEVNET, June 15, 2017)