米国のボトルドウォーター売上、初めて炭酸飲料を上回る

2017年 3月16日

昨年の米国内清涼飲料売上で、ボトルドウォーターが、初めて炭酸飲料を抜かし最上位となったことがベヴァレジ・マーケティング社の最新報告で明らかになった。
2016年の米国でのボトルドウォーター販売量は前年比9%増。この年、一人当たり年間39ガロンのボトルドウォーターを消費したことになる。それに対し、炭酸飲料は一人当たり38.5ガロンとなった。連続11年間減少の一途をたどる炭酸飲料消費量は、かつては(90年代後半及び2000年初頭)、一人当たり50ガロンの消費量を記録することもあった。現在、米国消費者の86%が、定期的にボトルドウォーターを購入するとの調査結果が出ており、飲料を選ぶにあたっては、健康と利便性を重要視した選択に完全に移行していることが今回明らかになった。
過去40年の間に、2008年と2009年を除き、ボトルドウォーターは着実に売上を伸ばしてきた。
市場調査会社により飲料カテゴリーの定義が異なるが、ベヴァレジ・マーケティング社は、スパークリング・ウォーターもボトルドウォーターとして数える一方で、エナジードリンクを炭酸飲料(Soda)カテゴリーに含めていない。
世界二大炭酸飲料メーカーであるコカ・コーラ社とペプシコ社は、この結果を受けてどうかと言えば、両社がそれぞれ販売するボトルドウォーター、ダサーニとアクアフィーナ、の2製品は米国ボトルドウォーター全売上の26%を占めている。最大シェアを占めるのは、23%のネスレー社である。
一方、ボトルドウォーターにより環境へかけられる負荷が気になるが、まず、シングルサーブのPETプラスチックボトルのリサイクル率は、米国で過去10年の間に倍増し、35.4%まで伸ばしている。また、2000年から2014年の間、16.9オンス(約500ml)サイズのPETプラスチックボトルの平均重量は、51%削減されている。

(CBS Money Watch, Mar.9, 2017 / Beverage daily.com, Mar.13, 2017)

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