100%バイオマス資源由来のPETボトル

2017年 3月 9日

世界二大ボトルドウォーター・メーカーのダノン社及びネスレー・ウォーターズ社は、カルフォルニア州のスタートアップ、オリジン・マテリアルズ社とともに、NaturAll ボトル・アライアンスを創設した。NaturAll ボトル・アライアンスは、三社が協力し、環境に優しく再生可能な資源100%から作られるPETプラスチック・ボトルを開発し、商品化することを目的としている。
このPETボトル・プロジェクトでは、食物生産に必要とされる資源や土地は使用せずに、厚紙やおがくずなどの非食用バイオマス資源を使用するもので、ボトルそのものは、軽量、透明色、リサイクル可能である。現時点では、厚紙、おがくず、ウッドチップの利用に焦点が当てられるが、今後、もみ殻、わら、農業廃棄物等も視野に入れている。
現在、バイオ資源30%含有のPETボトルが商品化されているが、NaturAll ボトル・アライアンスを通じて、オリジン・マテリアルズ社は既にバイオ資源由来80%のPETの試験的製造も既に試みている。
NaturAll ボトル・アライアンスでは、ダノン社とネスレー・ウォーターズ社両社が資金とともに、両社の持つ専門知識と人材を提供し、出来る限り早く、全食品・飲料業界にこのPETボトル技術を供給できるようオリジン・マテリアルズ社を支援する。
早ければ、2020年には、最低でも75%バイオ資源由来のPETボトル製造工程を商品化レベルまで開発することを、そして、2022年には95%バイオ資源由来のPETボトル開発を、それぞれ目指す。

(Kam City, Mar.7, 2017 / Asia Food Journal, Mar.8, 2017)

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